お住まいがスクエアな印象なので、エクステリアによって柔らかな雰囲気を演出したいとお考えだった加藤様。駐車スペース、アプローチ、ガーデンスペースが建物の前面に集中していますので、この空間を無駄なく使い切ることが重要です。空間を斜めに使うことで、生まれるスペースを最大限に活用しています。アールのデザインと植栽で優しく柔らかな印象を与えるエクステリアが出来上がりました。

優しい色合いが重なり合うアプローチ

アプローチに使う色合いはピンクの淡い色合いが綺麗な天然石。神秘的な表情で、世界中で高い人気を誇る石英岩を使用しました。空間が一気に華やぎ、気持ちまで明るくなりますね。キラキラした表面は気品を感じさせます。全体のヨーロピアンなイメージとも好相性です。アプローチのデザインにも曲線を取り入れ、空間に柔らかさを加えます。階段は玄関に向かって幅を少しずつ小さくし、奥行き感が出るようにしました。敷地の真ん中にアプローチを持ってくることで、どの位置からも玄関へと自然に導かれるデザインに。アプローチにはアンティークレンガでデザインウォールをつくり、ヨーロピアンな雰囲気を演出。ペールトーンのアプローチに、濃い色のデザインウォールを合わせ、空間にメリハリをつけます。アンティークレンガは落ち着いたカラーを取り入れることで、可愛くなり過ぎず、上品な空間をつくりあげます。このデザインウォールの後ろは自転車置き場に。レンガのデザインウォールでさりげなく、自転車スペースと駐車スペースを分けています。またデザインウォールには前入れ後ろ取り出しのポストを取り付けました。自転車を降り、そのまま郵便物を取って玄関に入ることができます。生活動線も考慮に入れた優しいアプローチです。

アールのデザインで植栽が活きる花壇に

カーブを描いた印象的なデザインウォールの中にシンボルツリーを植え、アプローチの見所にしています。シンボルツリーにはアオダモをご提案させて頂きました。アオダモは年月と共に幹に縞模様ができ、自然樹形が美しい落葉高木です。季節の移ろいを感じられるので、毎日のアプローチの行き来が楽しくなります。また冬にはイルミネーションを計画されている加藤様。葉が落ちるシーズンでもライトアップによって、玄関前を飾ることができますね。曲線が美しいデザインウォールの笠木にもアンティークレンガを使い、ヨーロピアンな雰囲気を高めています。デザインウォールの隣にはテーマごとに植栽を入れられるよう、ひな壇のように花壇をつくりました。アプローチのデザインウォールと同じレンガを使いイメージを統一。緑豊かなファサードにすることで、スクエアな外観のお住まいに柔らかさが加わり、美しい景観をつくり出しています。管理しやすい植物にすることで、お手入れも楽しいものになります。植物を愛でる喜びを味わうことができますね。花壇の前のコンクリート舗装部分にはスリットに緑を入れ、硬いコンクリートの印象を和らげます。この部分はお客様が来られた時の駐車スペースとして使えるようにしました。空間を斜めに使い、来客用の駐車スペースと正面の花壇スペースを確保しています。

天然芝が風に揺れるガーデンスペース

道路とガーデンスペースには高低差があるため土留めが必要になります。土留めには型枠ブロックという強度のあるブロックを積み、白く塗ることでナチュラルな雰囲気に仕上げました。床面は天然芝を敷き、自然の息吹がぐっと身近に。ガーデンスペースはプライベートゾーンですので、囲われた空間にしました。圧迫感を与えず、目隠しをするために自然な木目を再現した樹脂製のフェンスを設置。腐食の心配もなく、ナチュラルな雰囲気を演出できます。板材の間に隙間があるので、風が抜け植物にも優しいです。また圧迫感も軽減されます。通りからの視線がカットされ、リビングでもガーデンスペースでもゆったりと過ごせますね。ガーデンスペースの一部にも花壇をつくったので、室内からも色とりどりの花々を楽しむことができます。