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フェイジョア

フトモモ科 アッカ属 常緑小高木

丸みのある葉と華やかな花は南国ムードたっぷり
目隠しにシンボルツリーに!定番人気の常緑樹

丸みのある明るいグリーンの葉、ピンクのトロピカルな花がハッと目を引くフェイジョアの木、その可愛らしい姿は他にはない存在感を放ちます。葉の表面はグリーン、裏側は銀白色の二つの表情を持ち、少しオリーブとも似ています。
日本に広く紹介されたのは1980年代。当初は観葉植物として扱われてきましたが、ガーデニングブームと共に、常緑樹でも貴重な明るい雰囲気を持つ庭木としても人気が高まり、国内では20年ほど前から一般住宅やマンション、公共施設などに盛んに取り入れられるようになりました。

左)丸みのある葉は明るいグリーン、裏はシルバー
右)春に咲く花はハイビスカスのようで南国ムードたっぷり

樹形もどこかかわいいフェイジョア

まだ知られていない魅力もあれこれ!
メリットがいっぱい詰まったフェイジョア

フェイジョアといえば、そのフトモモ科ならではのしっかりとした枝ぶりも魅力のひとつ。海辺の道端でもしっかりと根を張って枝を伸ばしていそうな堂々とした佇まいは、まるで南国のリゾート地にいるような気分を漂わせます。
実際にフェイジョアは塩害にも強いため、沿岸部のお庭などの植栽にも適しています。海辺の夏の強い日差しや潮風に強い庭木には選択肢が多くないだけに、貴重な存在でもあります!
その原産地はブラジル南部やパラグアイ等の中南米。ニュージーランド人によって自国に持ち帰られ、果樹として栽培されてきたほか、キウイの防風対策に生垣として植えられていた事からも強風に耐性があることがわかります。
海辺の植栽にも耐えるフェイジョアはとても強靭

キウイのような形の緑の果実、美味しいの!?

意外と知られていないのが「パイナップルグアバ」とも呼ばれる、その果実の美味しさ。
熟しても緑色なので見かけはイマイチ美味しそうではないのですが…実はシャリっとしたゼリーのような食感に加え、リンゴとバナナを掛け合わせ、さらに酸味を加えたような甘酸っぱく爽やかな味わいです!繊維質にも富んでいるほか、ビタミンC、ポリフェノールなども含まれており、美容にも良さそうですね。
ニュージーランドでは一般的に果実としてスーパー等で並ぶほどの人気のフルーツなのだそう。

花の後に付く果実はグリーンで、キウイを細長くしたような形状

食べごろはというと、熟しても緑なのでちょっと分かりにくいのですが、晩秋、縦にしわが入ってきてポトリと落ちたら完熟のサインです。といっても、すぐ口にすると硬くてほろ苦いので、洋ナシのように1週間ほど新聞紙などに包んで、さらに追熟させていただきます。キウイのように半分に切ってスプーンですくうと黄色いゼリー状の果実が楽しめます!

さらに5月頃開花するピンクの花はまるでハイビスカスのようですが、なんとエディブルフラワーとして食べることもできます!ちょっと口にするには勇気が要りそうですが、雄しべは口に残るので花びらだけ食べてみると、ほんのりやさしい甘みです。
サラダやフルーツに添えるだけでも、トロピカルな雰囲気漂う華やかなプレートが演出できそうですね。

果実は切ってみると淡いクリーム色。花も美味しくいただけます!

少し気を付けたいのが、フェイジョアは1本では実がならない自家不結実性が強い性質だということ。オリーブなどと同様、もし確実に果実を収穫してみたい、という場合は敷地内にもう1本の品種を植えておくことをおすすめします。
果実が見られたらラッキーだな…というぐらいであれば、今では何軒かに1本はお庭にフェイジョアを植えているお宅を見かけるほどなので、比較的新しい住宅街であれば、勝手に受粉するのを待ってみてもよいかもしれませんね。
逆にしっかり受粉させたい!という場合は、花の雌しべ(先端に突き出た赤い突起部分)を、他の木の雄しべ(無数に突き出た先端が黄色い部分)に押し付けて、人工授粉すると結実の確率が高まります。

またはこの後、ご紹介する”クーリッジ”、”アポロ”、”ジェミニ”など1本でも自家結実性の高い品種を植え付けるのもおすすめです。

トロピカルな印象のフェイジョア、耐寒性は大丈夫?

南米が原産国だけあり、南国ムード漂うフェイジョア、見た目には寒さにはちょっと耐えられなさそうなイメージではありますが、意外と耐寒性が高く-7~8℃まで耐えられます。当初は寒さに対してナイーブな印象がありましたが、今では寒冷地を除き広く植えられるようになりました。
ただ、寒さにあたると葉の色が変色するなど、多少の変化はあります。また枝がやわらかいため、積雪で枝が折れてしまうこともあり得ます。
雪が積もってしまった時はなるべく早めに雪を落として枝への負担を減らしてあげましょう。

雪が積もったらなるべく早めに落として!

理想的な樹高を保つフェイジョア、おしゃれな生垣にも!

フェイジョアの生長は比較的ゆっくりで関東周辺では3m前後でとどまります。とはいえ、樹勢の強い品種は放置すると横にも枝をグングン伸ばします。あまり茂り過ぎる木はちょっと…という方は、樹高2mほどでとどまる品種や、幅もあまり出ないコンパクトな品種もあります。
ただ、旺盛な萌芽力はフェイジョアの特色でもあるので、それを活かして間隔を広めに取ったおしゃれな生垣のような使い方をする手も。シンボルツリーなどに検討している場合は、幹の様子や枝ぶりなどは生長しても大きくは変化しないので、樹形が整ったものを選んでおきたいところです。
どういう使い方、楽しみ方をしたいのか?よく検討して、たくさんの品種や樹形の中からぜひお気に入りを見つけて下さいね。

ちょっと個性的な樹形のフェイジョア

品種はバラエティ豊富!用途や好みで選びたいフェイジョア

以前は希少性が高く、国内での流通の少なかったフェイジョアですが、今ではネットなどで様々な品種が手に入るようになっています。また、色々なニーズに応えるべく品種改良も進んでおり、果実の味や大きさだけでなく、樹形がコンパクトに納まるものもあるので、庭木として選ぶ場合はぜひ参考にしてみて下さい。

※★印 1本で実が成る自家結実性あり ☆できればもう1本必要

★アポロ:自家結実性があるため1本でも結実し、大きな実が豊富に付くことが最大の特色です!果実は肉厚で甘く、風味がよいことでも知られます。

★クーリッジ:アポロに負けず劣らない人気の品種で、受粉樹無しでも実を付けます。洋ナシのような形の果実を毎年たくさん付けます。萌芽力が強く、小枝が発生しやすいので、こまめな剪定が必要です。

☆ジェミニ:香り高く濃厚な味わいの早生品種です。自家結実性はありますが、受粉樹を植えないと実が大きくならず、生食できるほど美味しくなりません。立性で目隠しや生垣にも適しています。

☆プリティグリーン:コンパクトな品種。鉢植えで育てるのにぴったり。丸みのある果実は40~50gとこぶりですが、甘く形もかわいいのが特徴的です。他品種を混植したほうが実付きが良くなります。

☆ユニーク:自家結実性があり、樹形はコンパクトなので、1本で鉢植えにするのもおすすめです。他の品種を植えてあげれば更に実付きがよくなります。他のフェイジョアに先駆けて早い時期に実が付きます。

トライアンフ:11月下旬からが収穫時期となる晩生品種ですが、実は大きく香りも良く、受粉樹があれば豊富に実を付けます。実は日持ちするので、ゆっくり楽しめます。

「フェイジョアらしさ」を活かした樹形のために
植えて正解◎、不正解×の場所とは?

フェイジョアの良さ、といえば、やはり堂々とした雰囲気、野趣溢れる枝ぶりでしょうか。できるだけ、お庭でもこの風情を活かせるように育てて行きたいですね。

そのためにも、まず植える場所は選びたいところ。理想は日当たりが良く、枝葉を自由に伸ばせる場所です。あまり暗くて枝を十分に延ばせないような場所に植えてしまうと、どうしても枝は光を求めて上へ上へと伸びやすく、いわゆる徒長した状態になります。また細かな葉が出にくく、どこかスカスカな樹形になっていきます。
また、狭い場所に植えて無理にそこに納まるように成形を繰り返すと、樹形も不自然になってしまいます。

といっても、完全な日向でなくても、フェイジョアの育成が難しいという訳ではありません。多少日陰でも、明るめで障害物が少ない場所であれば、枝葉は少な目にはなりますが、元気に育ってくれます。

少し徒長気味になった半日陰に育つフェイジョア

逆に日当たりの良い場所に植えても、剪定せずに放置すると萌芽力が旺盛なので、暑苦しいほどの密な状態になってしまいます。通風が悪いと発生しやすいのが病害虫の被害。せっかく明るく華やかな常緑樹を植えたはずが、枝先にしか葉っぱが無かったり、逆にモサモサと茂って病気や虫食いばかりでは台無しですね。
まずは、なるべく明るく広い場所に植えて、1本1本の枝葉がイキイキと見える、フェイジョアらしい生命力溢れた雰囲気を目指して管理したいところです。

フェイジョアの植栽場所ポイント

◎適した植栽場所:日当たりが良く風通しの良い、枝葉を拡げられる場所
×適さない場所:暗く閉鎖的でジメっとした場所
△生育可能:明るめで周囲が開放的な半日陰

果実を期待するなら剪定場所と時期には気を付けて!

日本の寒さにも病害虫にも比較的強いため、とても育てやすいフェイジョアですが、通風の悪い場所、日当たりが悪すぎる場所などではカイガラムシやうどんこ病、ハモグリガなどの病害虫に注意が必要です。特に内側の枝葉は混み合わないよう、剪定を行って風通しには気を付けてあげたいところです。

剪定に適した時期は3月上旬~4月上旬。花芽は既に前年の8月頃には作られています。場所としては枝の先端に付くので、春先に枝先を切ってしまうと花芽を切ってしまうことに。
基本的に剪定は内部の無駄な枯れ枝や、混み合った枝を切り除く「透かし剪定」を中心に行いましょう!

枝先の剪定は花芽を切ってしまうことも!

いかがでしたか?かわいらしい葉、そして花も実も楽しめる常緑樹、フェイジョアは庭木としても、果樹としても、とても育てやすく、品種も色々と選べる魅力的な木です。樹形は個体によってもさまざまで個性的ですが、まずはご自宅に似合う1本を選んでみてくださいね。

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