駐車場の一角に建築された佐藤様邸は、四方全てが何も無くイメージが湧きにくい状態からのスタートでした。昔ながらのブロックとフェンスの外構にしたくないとのことでしたので、塗り壁と木目調の素材で、ナチュラルなデザインに。アプローチはすべて乱形石にすることで玄関ポーチとの繋がりが生まれ、広々と感じられるエクステリアになりました。
お客様からのご要望
- あまり塞ぎすぎないように四方を囲いたい
- 自転車が雨に濡れないようにしたい
- くつろげるお庭が欲しい
- メンテナンスの簡単なもので緑が欲しい
駐車場の一角に建築された佐藤様邸は、四方全てが何も無くイメージが湧きにくい状態からのスタートでした。昔ながらのブロックとフェンスの外構にしたくないとのことでしたので、塗り壁と木目調の素材で、ナチュラルなデザインに。アプローチはすべて乱形石にすることで玄関ポーチとの繋がりが生まれ、広々と感じられるエクステリアになりました。
佐藤様邸のアプローチは、思わず立ち止まって眺めてしまうほどアールが美しい石貼りの階段、そして真っ白なデザインウォールが印象的。このデザインウォールはキャンバスをイメージして造作しました。ウォールの縁取りに凹凸があるのが、真っ白な壁でも高級感を演出するポイントになっています。デザインウォールの中心にご家族を象徴する樹木やお花を飾れば、世界に一つだけの絵画が完成します。季節の移ろいに合わせ、何を飾るか考えるだけで楽しい気持ちになりますね。夜はクロスライティングでデザインウォールが照らされ、道行く人の目を奪うような景観になります。この背の高いウォールは、奥のガーデンスペースの目隠しにもなっています。アールのデザインウォールに対して、カーポートはスタイリッシュなものを選定。屋根の直線的なデザインとマッチしています。
アールが美しいアプローチは黄色の乱形石で明るく華やかに。弧を描いた乱形石貼りの階段は一段のスペースを広くし、玄関までゆったりと進めるようにしました。青いグランドライトは玄関への道しるべになっています。優しい光は帰宅した時にホッとした気持ちにさせてくれます。駐車スペース部分の入り口にも弧を描いて乱形石を貼ることで、駐車場部分と石貼りの階段に連続性を持たせています。重すぎる印象にならないように、道路際やステップの入り口部分は、スリットで人工芝を入れました。この空間を一続きにしてしまうとインパクトのある石貼りのアプローチにデザインの比重がかかり、エクステリア全体のバランスを損なうことに。石貼りの階段は宙に浮いてるようなデザインにし、そこに人工芝を入れることで適度な抜け感を出し、全体とのバランスを保つようにしました。夜は階段の下から漏れる光や植栽を照らすライトが空間を照らし出し、駐車の際の目印にもなります。玄関ドア前の花壇はベンチスペースも兼ねていますので、荷物を置いたり少し休んだりとホッとひと息つくことができますね。
玄関ポーチとお庭までがフラットになるよう設計しました。こうすることで、敷地全体が広く感じられます。しかし、ただ空間を広く使うだけではありません。玄関前はご家族も来客の方も通るフォーマルなゾーン。その先はご家族でくつろぐプライベートなゾーンになっています。この二つのエリアをどのように分けるかがポイントです。佐藤様邸では塀などの構造物できっちり仕切るのではなく、植栽や木目の角柱でゆるやかにエリア分け。またガーデンスペースは“目隠しフェンス”、アプローチは“塗り壁”という異なる素材で目隠し。素材を変えて目隠しすることは視覚的に空間を分けるという効果があります。
石貼りのポーチからそのままガーデンスペースのタイルテラスへと繋ぐのではなく、石貼りから飛び石、ピンコロ敷き、そしてプライベートゾーンのタイルテラスへと段階的に素材を変え、フォーマル空間からプライベート空間へ違和感なく進めるようにしました。間にある植栽や砂利が素材同士を繋ぐクッションに。植栽をふんだんに取り入れた佐藤様邸はアプローチもガーデンスペースも緑が溢れ、心地いい風が流れます。アプローチから玄関ポーチまでのオープンなエリアに対して、ガーデンスペースの入り口は幅を小さく、また植栽や木目の角柱などの背の高いものに対して花壇などの背の低いものを配置することで、奥行きを感じられるデザインになっています。またガーデンスペースへの動線もまっすぐにするのではなく、斜めに入る動線をつくり、フォーカルポイントの立水栓や植栽を見ながらガーデンスペースへと進むことができるようにしました。
ガーデンスペースへの入り口に設置した立水栓は視線を惹きつける赤をセレクト。タイルテラスは斜めにすることで、デザイン性を持たせています。
門まわりのライティングだけではなくお庭もライティングにこだわり、夜も眺めて癒される景観に。アッパーライトで、樹木の葉が綺麗に浮かび上がります。樹木がつくり出す自然の景観は見る人を飽きさせません。角柱から浮かび上がる柔らかな光がガーデンスペースへと導いてくれますね。植栽を照らすアッパーライトとブルーのグランドライトが日常の忙しさを忘れさせてくれる癒しのガーデンスペースです。
裏の境界部分も表のエクステリアに合わせ、塗り壁とウッドフェンスで雰囲気を統一。自転車の駐輪スペースは、家の裏側にとりました。奥行きが限られていることと、自転車を引きながら使いやすいようにと引き戸タイプの門扉を設置。プッシュプルの錠前は片手で簡単に開閉ができます。扉のデザインは、景観を損なうことの無いよう木目でイメージを統一しています。自転車スペースは フェンスで囲われていますので、雨の日も濡れにくいですね。