寒かった冬もやっと終わりをつげて少しづつ暖かくなってきて
周りの木々に花が咲き始めてくる3月。
やわらかい風げ吹くようになると気持ちも軽やかになりますし
いろんなことに期待感が膨らむ季節ですね。
草花の変化に誘われて庭にも意欲が湧いてくる季節です。
春がガーデニングに最適な理由
春は、ガーデニングに取り組むのにとても良い季節です。
園芸店やホームセンターに
色とりどりの花の苗が一斉に並べられるようになります。
その花々の苗も、
しっかりと大きく育てられたものがたくさんあるので
すぐに植え付けて花を楽しむことができます。
例えば寄せ植えにも最適な、

・金魚草

・プリムラ

・ネモフィラ
・ビオラ

・マーガレット
・サンサシア
・リナリア
・ナデシコ
など、あげたらきりがないくらいたくさんあります。
また、種まきの適期というものもたくさんあります。
寒い地域と暖かい地域とで、蒔く時期や種類が多少違っていますが、
春に種を蒔いて早いものでは初夏から花を楽しむことができます。
例えば、
・ホウセンカ
・ナスタチウム(キンレンカ)
・ヒマワリ
・トレニア(ナツスミレ)
・コスモス
など、こちらもあげたらきりがないくらいたくさんあります。
寒い地域の方でしたら、
3月から4月に蒔くことのできる花の種類も格段に増えます。
暖かい地域では、前の年の秋に種まきをしておく必要がある品種でも
寒い地域だと春に種まきをする方が良いものが多いからです。

園芸店などで市販されている種の袋の裏側に
種まきの適期が詳しく書かれているのでとても参考になります。

3月になってから花苗が出回る理由
生産する段階でビニールハウスなどで温度管理をされて
しっかりと育てられた苗は、
2月ころには十分しっかりと生長しているものも多いです。
でも、まだまだ外は厳しい寒さが続いていますから
園芸店などの店頭に並べたとしても、
なかなかお客さんの購買意欲が伸びない時期です。
寒い中でのガーデニング作業は
なかなか楽しめないという方も多いことでしょう。
また、暖かいビニールハウスから気温の低い場所に出た苗も、
環境に慣れることができずに弱ってしまう場合も多いです。、
それに、
もともと暖かくなってから咲き始める種類の花々を
いち早く咲かせるために育てているので
低い気温が苦手なものも多いからです。
そのため、暖かくなるのを待って3月ころ
一斉にたくさんの種類の花々の苗が店頭に出回ります。
ビオラやパンジー、プリムラといった寒さに強い種類の花苗は
晩秋ころにたくさん出回りますが、
露地栽培などで育てられた苗が4月ころまで長く店頭にならびます。
露地栽培というのは、
ビニールハウスなどのような屋内で温度管理をしているのではなく、
屋外の天然の温度環境の中で栽培することをいいます。
こういう寒さに強い種類の花苗は、秋から春まで途切れることなく
店頭に出回ってきますので、
秋に植えておくと冬のあいだの庭を明るくしてくれますし、
まだ寒さの残る時期から植え付けることができるので重宝します。
植え付けるイメージで選びたい
ガーデニングに初めて取り組む方は特に、
どんな花を植えるといいか悩むことも多いのではないでしょうか。
花壇に植える場合も、寄せ植えをつくる場合にしても、
植えたときのイメージに合わせて苗を購入したいですね。
どんな風にディスプレイしたいのかも重要なポイントです。
低い位置にたくさん植えて賑やかにしたいのか、
壁面に掛けたり吊るしたりしたいのかなどでも違ってきます。
開花している苗だとイメージしやすい
花の苗には、開花イメージの写真が
ラベルに印刷されて添えてあるものもたくさんあります。
そういうものは、
まだ苗自体は小さく、葉っぱだけ出ているものがほとんどです。
それだと実際に咲いたときをイメージすることがなかなかできません。
開花している苗をいくつも選んで
その場で組み合わせてみるとイメージがしやすいですね。
いろんな種類の開花している花苗を入れ替えたり並べ替えたりしてみると、
どんどんイメージもかたまってくることでしょう。

大きく生長した苗だとイメージどおりになりやすい
小さめの苗を植えるとあとで失敗する場合もよくあります。
春はとくに植え付けたあとに旺盛に生長するので、
その分スペースをあけておく必要があります。
どのくらいスペースをあけておくべきなのかは
その種類や苗ごとに違ってきます。
同じ種類の花の苗でも、
立ち上がるタイプのものや横に広がるタイプのもの、
1つの苗が10倍・20倍とボリュームが出るものなどさまざまだからです。
花苗のラベルに書いてある場合もありますが、
なかなかわかりづらいものです。
その点、十分に生長した大きめの苗を購入すると、
植え付けるスペースの誤差が生じにくいので
他の苗とたくさん植えたい場合などでも
ある程度詰めて植えることができます。
寄せ植えなどをつくる場合には、特に大切なことです。

寄せ植えは植木鉢やプランターなどの限られたスペースに植えるので、
これから旺盛に生長する苗を詰め込んでしまうと
すぐに根詰まりをおこしてしまう原因にもなります。
根詰まりをおこすと、
植物が水や栄養を吸収できないためにうまく生長できなくなったり、
花の咲き方が思わしくなくなってしまうことにもつながります。
また、広がった茎や葉が重なり合って見た目も悪いばかりでなく
蒸れて腐るなど、植物の健康にも良くありません。
価格はちょっと高めでも、
しっかり生長したものをゆったりと植えることをおすすめします。
春のガーデニングは秋までをイメージして
花苗を植える場合に同時にイメージしておきたいのが、
その花々がいつまで楽しめるのかということです。
春のガーデニング作業でせっかく華やかになった庭が、
今植えた花のシーズンが終わったとたんに花が無くなったのでは
ちょっと寂しくてもったいないですね。
夏や秋までの庭の様子をイメージして計画しておくと
次々に花が途切れない庭をつくることができます。

開花期間が長いものと短いものの組み合わせで
チューリップやクロッカス、
ムスカリや水仙などのような球根植物や
桜や梅、モクレンや椿などのような樹木は
開花の期間が短いという特徴があります。
その分季節感や特別感があるともいえるでしょう。
寒さを耐えて待ちわびた春にほころんでくる蕾は、
なんとも言えない喜びをもたらしてくれますね。
新芽や花の変化していく様子や満開の花々を
じっくりと楽しむことができるのも庭の楽しみです。
そして、満開の花々を楽しんで散ってしまったあと
すっきりとした花の無い庭を楽しむ、
という方もいらっしゃることでしょう。
ですが、
ここではちょっと花の咲き続ける庭のことを考えてみましょう。
例えば
開花期間の短い木瓜(ボケ)や椿のような樹木と
開花期間の長いビオラやパンジーとの組み合わせ

または
開花期間の短いムスカリや水仙やのような球根植物と
開花期間の長い撫子やネモフィラとの組み合わせ

など、
園芸店などでもさまざまな雰囲気の寄せ植えをつくって
販売されています。
そのまま購入して庭に置くこともできますし、
ご自分で寄せ植えをつくる際にもとても参考になりますね。
夏から秋に開花する花の種まきと組み合わせて
性質の違いで種蒔きの方法が違う
直蒔きと育苗
植物の種類によって、
種から苗までうまく生長するための性質が違います。
根の丈夫さや、水の管理の仕方、必要とする光の強さなど。
種を蒔く場合、大きくは2つの方法があります。
直接育てる場所に種を蒔くような直蒔きと、
ある程度大きくなるまで苗を育てる育苗という方法です。
このような種の蒔き方や育て方も、
種の袋の裏に詳しく書いてあるものがほとんどです。
直蒔きのものでも、
土のうえからパラパラとただ蒔くだけで良いものと、
土に穴を開けて種を蒔き、土を被せるものなどの違いがあります。
育苗のように、ある程度大きくなるまで苗を育てる方法は、
結構手間のかかる作業です。
ポリポットや育苗トレーと呼ばれる容器に種まき用の土を入れ、
種を蒔いておき水の管理をします。
間引きをし、
双葉から本葉が開いてそれぞれに合った大きさになったところで植え替え、
といった作業を何度か繰り返します。
かなり根気のいる作業ですね。
それに比べ、直蒔きの場合は植え替えの作業が無いのでシンプルです。
初めてガーデニングに取り組む、という方や
忙しくて煩雑な作業は大変という方には、
特に直蒔きタイプの種類の花をおすすめします。
直蒔きタイプの種を蒔いておく
寄せ植えでも花壇などでも、
空いているスペースがどこかしらにあるものです。
例えば、水仙の脇にビオラが植えられている場合でも、
水仙とビオラのあいだにスペースがあいていますね。
水仙の花の期間はとても短いので、すぐに葉っぱだけになります。
そのあとビオラが5月・6月ころまで咲いています。
春のうちに、ビオラと水仙の空きスペースに
ホウセンカやトレニアの種をパラパラと蒔いておくのも良いですし、
ヒマワリやナスタチウムの種を蒔くというのもおすすめです。
咲いているビオラに水やりをするので、
種蒔きをしたところに水やりを忘れることもありません。
咲く花のリレーと、水の管理の手軽さの一石二鳥にもなりますね。
夏や秋に咲く球根の植え付けと組み合わせて
華やかに広がる花々の中から、
球根の新芽が出てくるとワクワク感も湧いてきますね。
例えば、
・ダリア
・クロコスミア
・ネリネ
・グラジオラス
・カラー
・アルストロメリア
など、
春に植え付けておくと夏ごろには鮮やかな花々を咲かせる種類の球根が
店頭にたくさん並んでいます。
開花しているポット苗も春のうちに販売されるようになります。
こういう、本来夏ごろに咲き出す種類の花を、
春先に咲かせているものは、
咲いた状態をイメージするのにはとても良く、
寄せ植えして短い期間楽しむ、という方には最適です。
ですが、咲いている期間が短いものが多いので
これから夏や秋の花を楽しみにしたい方は、
球根を購入して栽培されると良いでしょう。
それぞれに合ったコンテナを利用して栽培されるのも良いですし、
ビオラやネモフィラなどの草花の株のあいだに植え付けておくのも良い方法です。
特に、草花の株のあいだに植えこんでおくと
水やりを忘れることがないので安心ですね。
特に、ダリアは水をたっぷりとやることで開花が順調にすすみます。
水が不足すると開花しない場合もあるということです。
けれど、だからといって水が多すぎると過湿になって
球根が腐ってしまうことにつながります。
一緒に植えている草花の様子を見ながら水やりをすることで、
そういった失敗を防ぐことができるようになります。
背の高いものと低く広がるものの組み合わせで
寄せ植えでも、花壇の演出でも、
高低差を持たせることでそれぞれの植物の良さを引き立たせたり
全体のまとまりを良くしたりすることができます。
草丈が高い金魚草と草丈が低いプリムラやビオラの組み合わせや、
エレモフィラのような葉も花も楽しめる低木と、
草丈が低く広がるペチュニアとの組み合わも魅力的です。
草丈が低く横へ広がるタイプの草花は、
このほかにもバーベナが種類も豊富にどんどん出回ってきます。
ペチュニアやサフィニアの仲間やバーベナの仲間などは
とても丈夫で花の時期も長く、
地植え・花壇・釣り鉢などどんな植え方にも対応できるので
とても便利な植物です。
高い位置に飾ると来客を華やかに迎える演出もできますし、
隣家や道路との目隠しに利用するのにも良いアイテムです。


春の水やり
春は植物が旺盛に生長する時期です。
新芽を出し大きく葉を広げるのと同時に、
根もしっかりとたくさん出してきます。
また、天気の良い日も多くなります。
空気がまだひんやりしているときでも、
植物は水を欲しがる時期です。
水やりの時間帯
水やりをするときは、
あたたかい時間にたっぷりとあげるようにしましょう。
3月のあいだは朝晩はまだ冷え込むことが多いので、
湿ったまま冷たくなると苗が弱ってしまいがちです。
寒い地域の方でしたら、午前中に済ませるようにしましょう。
4月になると、いちだんと生長の速度が加速します。
葉や茎がたくさん広がってくるとその分多く水分を必要としますので、
毎日水やりをした方が良い場合も増えてくるでしょう。
水やりのしかた
水やりをするときに注意が必要です。
上からたっぷりあげたつもりでも
特に葉や花が密集して広がっている場合などは、
根に届いていない場合があります。
また、せっかく咲いた花を傷めないためにも
ジャブジャブと上から水をかけることは避けましょう。
上から水をかけてしまうと、
カビの胞子が開いて植物をカビさせる原因にもなります。
茎や葉を持ち上げて、株もとにたっぷりと水やりをするようにしましょう。
ちょっとの工夫で花が咲き続ける庭に
こんな風に、
ちょっと工夫するだけで長いシーズン
楽に花が途切れない庭にすることができます。
季節ごとに全部を入れ替えるのもたまには気持ちいいですが、
毎回プランを練り直したり
苗を購入しなおして全部植え替えをすることはとても大変ですね。
中には来年も再来年も咲くものもあるでしょう。
そういうものはぜひ残しておきたいですし、
どんどん愛着もわいていきますよね。
ぜひ、無理をしないで気持ちよくガーデニングを楽しんでください。
